海外積立投資で「顧客の資産を運用する」という重要な任務を担っているのがIFAです。その中でもグランタークとハリスフレイザーは多くの日本人顧客を抱えている有名なIFAです。
ただ、当サイトではグランタークおよびハリスフレイザーの契約者からお困り相談を多くいただくことも事実です。今回はそれらのIFAの概要と共通点をまとめてみました。特に共通点についてはどうしても疑問を感じざるを得ません。
また、最後におすすめのIFAも紹介していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
IFAとは?
IFAは「Independent Financial Adviser」の略称で、訳すと独立系ファイナンシャルアドバイザーと言います。投資会社として運用プランを考え、海外金融機関への運用指示、顧客との契約手続きや運用プランの相談などを行っています。
そのため、IFA選びは海外積立投資の最重要事項です。
IFAには契約時に海外金融機関(RL360、インベスターズトラスト、メティスなど)から契約手数料が入ります。また、顧客のサポートを行うことで、同じく海外金融機関から信託報酬が支払われる仕組みになっています。
つまり、顧客は間接的にIFAに手数料を支払っていることになるのです。
せっかく手数料を支払っているのであれば、成果を残してもらわないと意味がありません。そのため、優秀なIFAを選ぶことが重要になります。
理想的なIFAの特徴としては、長期間で平均年利5%をクリアしており、元本割れの心配もない安定感ある運用成績を持っていることが挙げられます。
それではグランタークやハリスフレイザーはそれくらいの利回りを残しているのでしょうか? それぞれの会社概要も合わせてお伝えしていきます。
グランターク
グランターク(Grantag)の概要は以下のとおりです。
本籍:香港
設立:1999年
事業地域:香港、日本、中国、シンガポール、韓国、台湾、タイなど
グランターク(Grantag)公式ホームページ
気になるグランタークの運用成績ですが、実は明確な運用成績は発表されていません。優良なIFAであれば堂々と過去10〜20年間の運用成績を公表しているのですが、グランタークはそのようなことはしていないのです。
また、日本人向けの運用報告会も開催していません。これでは日本人への対応があまり良くないと言わざるを得ません。
また、なぜか住所変更手続きに5,500円ほどの費用がかかるらしく、諸費用の面でも疑問が拭えません。
ハリスフレイザー
ハリスフレイザー(Harris Fraser)の概要は以下のとおりです。
本籍:香港
設立:1990年
事業地域:香港、台湾、上海、北京、深セン、パース(オーストラリア)、佛山、フィリピン、シンガポール、日本、マカオなど
ハリスフレイザー(Harris Fraser)公式ホームページ
ハリスフレイザーの運用成績ですが、RL360で過去5年間の平均で3〜6%、フレンズプロビデントで2〜3%程度となっています(金融商品やポートフォリオによって異なるので一概には言えない部分があります)。2022年の全世界株安の影響を受けているとはいえ、正直なところ運用成績は良いとは言えません。
また、日本人向けに運用報告会を開催していない点もあまり対応が良くないといえます。
そして、最近はハリスフレイザーに連絡をしても適当な対応をされるという話をよく聞きます。これにはハリスフレイザーの内部の混乱が影響していると思われます。
2020年頃にハリスフレーザーが中国系の企業に買収されたという情報があります(不確定情報なので正確ではないかもしれません)。ハリスフレイザーの立ち上げ時からいた経営陣が軒並み退職してしまったそうです。
そして、元々いた経営陣は「BS Wealth」という会社を立ち上げたとのことです。そのため、ハリスフレイザーと繋がりの深い代理店は、顧客をハリスフレイザーからBS Wealthに移管させようとしているのです。
このようなバタバタもハリスフレイザーの不安点と言わざるを得ません。
オススメできない共通点
さて、グランタークとハリスフレイザーがIFAとしてオススメできない最大の共通点があります。
それは、「ネットワークビジネス(マルチ商法、マルチレベルマーケティング)で広まっている」ということです。
ネットワークビジネスは、化粧品やサプリメントなどの商品を広めるためによく使われるビジネス手法です。口コミで顧客を増やせるため、広告費を少なくすることができます。ただ、一部の人だけが稼げて、その他大勢の人は稼げないという構図になっています。
そして、このネットワークビジネスの手法を用いているのがグランタークやハリスフレイザーの紹介者なのです。すでにグランタークやハリスフレイザーと契約している人であれば、ネットワークビジネスで広まっているというが分かるのではないでしょうか?
ネットワークビジネスでも真っ当な広がり方をしていれば問題ありませんが、実際は下記のような現状があります。
・美味しい話(儲かるなどのメリット)だけ強調して、現実的な話(手数料がかかる、資産が増えるのに時間がかかるなどのデメリット)をしない
・金融の専門家でないため、金融商品や海外金融の仕組みが変わらない
・契約を取った後に音信不通になる
もちろんすべての紹介者がこのようになっているわけではありません。ただ、お問い合わせをいただいたお客様からお話を伺う限り、このような事態になっているのも事実です。
グランタークやハリスフレイザーの紹介者から話を聞くときは、上記の現状を踏まえて、少し疑うくらいがちょうど良いかもしれません。
お困りの方へ
グランタークやハリスフレイザーと契約していても、紹介者と連絡が取れていたり運用がうまくいっていれば問題ありません。ただ、「紹介者と連絡が取れない」、「IFAに問い合わせても対応が悪い」、「いつまで経っても資産が増えない」という方は対策を講じるべきです。
そのような方は代理店やIFAを変更することをオススメいたします。
まず、安心できる正規代理店のポイントは下記の通りです。
安心できる正規代理店のポイント
・複数の海外金融機関と直接提携している
・金融の有資格者(FPなど)である
・海外金融に精通しており、自らも海外投資を行っている
・メリットだけではなく、デメリットやリスクもきちんと説明してくれる
これらの条件を満たしていない代理店に任せるのは少し不安かもしれません。
また、優秀なIFAとしてアドミニストレーションをご紹介したいと思います。
IFA・アドミニストレーション
・過去20年間の平均利回りが約10%
・大手で対応が丁寧
・日本国内で運用報告会を開催している
IFAを変えたからといってすぐに運用成績が上がるわけではありませんが、回復する可能性は高くなります。このままグランタークまたはハリスフレイザーに運用し続けてもわらないといけないのか…と落胆する前に、代理店やIFAの切り替えを検討しましょう。ご相談をご希望の方は、下記フォームからお気軽にお問い合わせください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
グランタークやハリスフレイザーおよびその代理店には少し厳しい意見になってしまったかもしれませんが、「お客様が考え直すきっかけ」を作りたかったため、このような記事を作成しました。
そして、現在グランタークやハリスフレイザーに運用を任せている方は、今後について改めて考えてみましょう。将来に後悔することのないように、よく検討し、慎重に判断することをオススメさせていただきます。
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