最近、海外投資でアテナベストのメティス(Metis Grobal Limited)のSMRAT-Ⅱという商品に加入する人が増えてきています。
でもこの商品、当サイトを担当している金融庁に認可を受けた正規代理店FPさんも危険だと言っている契約してはいけない商品なのです。
契約してはいけない理由は大きく2つ。「アテナベストからIFA変更が効かない」ことと、「IFAであるアテナベストの運用成績が悪い」ことです。
アテナベストは外部委託を積極的にしているので、海外投資に興味がある人には代理店などの業者から勧められる機会がこれから増える可能性が高いです。
この記事を早めに読んでおくことをオススメします。
メティスのSMART-Ⅱはどんな商品なのか
メティス(Metis Grobal Limited)は、香港に600社近くあるIFAの1つであるアテナベストに関連する投資会社です。
メティスの本社はアテナベスト同様、香港にあります。
SMART-Ⅱはメティスが作った積立型の金融商品です。SMART-Ⅱの以下の概要で注目して欲しいのは、通常の海外積立商品にクレジットカード手数料は発生しないのに、SMART-Ⅱでは発生する点です。
正直、クレジットカード手数料まで取られる仕組みは海外積立投資ではイレギュラーであり謎です。
・積立期間 5~30年 ※1年単位で選択可能 ・初期口座期間 15~30ヵ月 ※積立期間により変動 5~9年(積立):15ヶ月(初期口座) 10~18年(積立):18ヶ月(初期口座) 19~25年(積立):24ヶ月(初期口座) 26~30年(積立):30ヶ月(初期口座) ・契約者数 最大2名まで ・契約可能年齢 18歳~75歳 ・積立年齢制限 満81歳の誕生日 ・積立頻度 毎月/3ヶ月ごと/半年/毎年から選べる ・積立通貨 日本円/米ドル/英ポンド/ユーロ/香港ドル/オーストラリアドル/スイスフラン ※通貨は支払方法で決まる ・支払い方法 ・クレジットカード(VISA、Master Card、AMEX、DINERS、UNIONPAY) ※支払い通貨は香港ドル ・ユニオンペイ ※支払い通貨は人民元 ・BSI香港内自動送金 ※支払い通貨は香港ドル ・JPY銀行自動引き落とし ※支払い通貨は日本円 ・海外送金 ※支払い通貨は日本円/米ドル/ユーロ/香港ドル/オーストラリアドル/人民元 ・最低積立金額 30,000円/300米ドル/300ユーロ/300豪ドル/2,400香港ドル/2,100人民元 ※積立年数が10年未満の場合は上記金額の2倍になる ・プラン最低維持額 3,000米ドル(他通貨の場合も同等額) ・譲渡 プラン維持期間内にいつでも可能 ※譲渡人は18歳以上が条件 ・減額 初期口座期間終了後から申請可能 ・取り崩し 初期口座期間終了後に申請可能(プラン最低額を維持するのが条件) ・停止 初期口座期間終了後に申請可能(プラン最低額を維持するのが条件) ※初期口座期間後、24ヶ月以上積立停止の場合には 初期口座の時価総額に対して0.02%/月の手数料がかかるので注意) ・解約 いつでも申請可能 ※初期口座の時価総額に対して解約手数料がかかるので注意 ・ロイヤリティボーナス (直近5年間の積立金額-取崩金額)× 1% ※ロイヤリティボーナスは10年目以降は5年ごとに発生する ※貯蓄口座に積み立てられる ・プラン費還元ボーナス プラン開始から10年間、積立金の滞納および停止がなかった場合に 今までに支払ったプラン費が貯蓄口座に還元されるボーナス ・プラン費手数料 7米ドル(他通貨も同等額)/ 月 ・初期口座管理手数料 初期口座の時価総額×0.52% / 月 ・管理手数料 初期口座の時価総額×0.12% / 月 ・信託報酬 貯蓄口座の時価総額×1% / 年 ・クレジットカード手数料 ※ 1% (※AMEXは3%) ・一括投資手数料 一括投資額×5% ・満期受取金 時価総額(積立金+運用益+初期ボーナス+ロイヤリティボーナス+プラン費還元)
アテナベストというIFAについて
IFA(別名:独立系ファイナンシャルアドバイザー投資会社)は通常、運用がメイン業務です。
運用業務とは、以下のようなことです。
・投資会社として資産の運用プランを考える ・海外金融機関へ運用の指示を出す ・顧客との契約手続きや運用相談
アテナベストは上記のようなIFAとしての運用業務のみならず、自社グループで独自の金融商品を作って多くの利益を確保する体系を作り出した風変りなIFAであると言えます。
契約してはいけない理由①
通常、海外積立商品を契約するときは日本人が契約できる運用会社(IFA)の中から一社を選択します。さらに運用成績に不満があれば、途中でIFAを変更することも可能です。
ところが、メティスのSMART-Ⅱを契約してしまうと、IFAがアテナベストに限定されてしまうのです。最初から最後までずっとIFAを変更できないことは海外積立投資ではかなりリスキーです。
契約してはいけない理由②
運用成績が良いIFAであれば、万が一IFA変更が効かないとしても許容できるでしょう。
しかしながら、アテナベストの運用成績は良いとは言えず、今後の回復も期待はできないのが現状です。
IFAの運用成績の良し悪しは、平均利回りを見れば大体把握できます。平均利回りの数字は以下を参考にしてみて下さい。
最低ライン:7% 良い運用:10% かなり良い運用:12% 素晴らしい運用:15%以上
アテナベストの過去13年間の平均利回りはと言うと、1.9%でした。
このような悪い数字になったのは、2008年のリーマンショックで経済不況の影響を大きく受けたからです。その後、10年以上が経ってもまだ回復し切れていないのは問題です。
メティスが扱うSMART-Ⅱ、その他にもインテリジェンス、ブライトといった商品も加入者が増えており、途中で解約する人も増えています。
海外積立商品は他にもっと良い商品が、そして運用してくれるIFAにはもっと実力のあるIFAがあります。最後にオススメな海外積立商品とIFAの記事を貼っておきますので参考にして下さい。