【金融センター指数ランキング】上位6位の特徴まとめ

海外投資(入門者向け)

海外投資をやるにあたり、より高い資産形成を考えるならば「金融センター指数ランキング」で上位の地域を投資先にするのが賢明でしょう。

それぞれどの地域で、どんな国なのか? 特にカントリーリスクなどの影響もあり得ますので、政治情勢などにも目を向けておく必要があります。

ここでは「金融センター指数ランキング・上位6位」の特徴を分かりやすくまとめています。これからの投資先をお探しの方はぜひ参考にしてみて下さい。


金融センターとは

金融センターは、銀行、証券会社、保険会社など金融業において、中心的な役割を持つ市場・都市・地域のことです。

英語でセンター(centerまたはcentre)は中心という意味なので、金融の中心と呼ばれているのですね。

有力な証券取引所が所在し、外国為替市場などの国際金融取引が特に活発に行われている場合は、国際金融センター(International Financial Centre)と呼ばれます。その代表格として、ニューヨークとロンドンが挙げられます。

オフショア地域

有力な金融機関が集まっている金融センターと呼ばれる地域は「オフショア」といい、金融面や税制面に対する特定の優遇措置を設けている場所もあります。

課税が完全に免除されるまたは著しく軽減される「タックスヘイブン(tax haven:非課税地域)」になるのです。

オフショア地域の目的は、「税金の支払いが著しく少ない地域を作り、世界中の投資家からたくさんの資金を集めること」です。

上位6位

さて、その金融センターのランキングですが、中国深センの中国開発研究所(CDI)とイギリスロンドンのZ/Yen Partnersが発表しています。

全世界126の金融センターを対象に調査し、その中でメインインデックスの114の金融センターの将来の競争力を判定し、毎年3月および9月にランキングが更新されています。

1位:ニューヨーク

アメリカのニューヨークは不動の1位です。

ニューヨークはアメリカ経済の中心であり、高水準の投資先を強みとしています。また、世界の基軸通貨が米ドルであることは、ニューヨークが国際金融センターとして発展した背景とも言えます。

ニューヨークはインデックスで1位を維持しています。インデックス指数(または指標)は、市場全体もしくは有名株の値動きから算出されるもので、日本だと日経平均株価・アメリカであればNYダウS&P500 Indexが有名です。

インデックス商品に投資することは幅広い分散投資になり、リスク軽減になるので、投資初心者をはじめとして多くの人に人気です。

2位:ロンドン

イギリスのロンドンも不動の2位です。

イギリスにはマン島という世界で最も古いオフショア地域があります。

発行国債に対する格付けで最高評価のAAAを得たことがあるオフショア地域で、倒産の恐れがない金融機関のみが登録を許される信頼性が高い地域なのです。

ロンドンは新型コロナのパンデミックにより経済的に大きな打撃を受けたが、英国南東部の金融サービスが非常に好調だったという結果から2位に位置づけられました。

3位:上海

前回4位お上海ですが、東京と入れ替わって3位になりました。ちなみに東京は7位までランクダウンしています。

東京を抜いて、いま中国の都市がメキメキと影響力を上げてきています。

上海は2019年から国際金融センターランキングで急成長しました。その指標の中でも特に、インフラの強さ人的資本の強さが目立ちました。

4位:香港

4位にランクインしたのは、アジアのオフショア地域である香港です。

ただ、香港で気を付けて欲しいのはカントリーリスクです。

香港は現在、香港返還から20年ほど経過して中国との関係が揺らいでいる状態です。カントリーリスクはそういった政治情勢が不安定になる事により、その国の通貨価値が下がることです。その結果、せっかく増えた資金が意味のないものになる可能性もあります。

とは言え、香港は日本から一番近いオフショア地域として日本人から大人気です。香港の金融商品は手数料が安いので、顧客にとってもたくさんのメリットがあります。

5位:シンガポール

シンガポールが5位にランクインしました。

シンガポールもアジアのオフショア地域として有名です。

日本よりも圧倒的に優秀な金融機関が揃っており、日本からもそこまで遠くないオフショア地域として日本人からも人気を集めています。

非居住者には手厳しい国なので、シンガポールで投資をするなら事前にルールをしっかり確認して挑みましょう。

6位:北京

中国では3位に上海がランクインしましたが、首都である北京は6位という結果になりました。

国際金融センターランキングで注目されている指標の中の1つに、ビジネス環境があります。そのビジネス環境で、北京はビジネス環境で東京を差し置いて5位を獲得しました。

ビジネス環境の詳細は、政治的安定性と法の秩序・制度や規制面の環境・マクロ経済環境・税制やコスト競争力となっており、これらが総合的に判定されます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

海外投資をする以上、世界経済へ常に目を向けておく事は重要になります。

国際金融センターランキングは毎年3月と9月に発表されますので、次回の発表にもぜひ注目してみてくださいね。