日本人が海外積立投資をするなら、香港かシンガポールが最適とよく言われます。
シンガポールには、数多くの保険会社があります。そして、各社が海外から投資に対応した優れたオフショア保険商品・海外積立商品を揃えているのです。
ここで「オフショア保険」と言ったことでピンときた人もいると思いますが、シンガポールはアジアのオフショア地域なのです。同じく日本から近くて人気なオフショア地域である香港と比べて、シンガポールはどのような特徴があるのでしょうか?
今回は「シンガポールの特徴」と「シンガポールで海外積立投資をするメリット、デメリット」をそれぞれご説明していきます。
※この記事では海外生命保険について解説しておりますが、海外生命保険の加入を勧めるものではありません。
シンガポールで海外積立投資するメリット
優秀な金融機関
シンガポールの金融機関は、金融機関の格付け会社であるスタンダード&プアーズ(S&P)とムーディーズ(Moody’s)からかなりの高評価を受けています。
・DBS銀行:最上級の2段階目のAa1( Moody’s )
・OSBC銀行:最上級の2段階目のAa1( Moody’s ) ・ 最上級の3段階目の AA- (S&P)
・UOB銀行:最上級の2段階目のAa1( Moody’s ) ・ 最上級の3段階目の AA- (S&P)
ちなみに、日本のメガバンクである三菱UFJファイナンシャル・グループはA-ですから、上記のシンガポールのメガバンクの方がかなり評価は高いです。
香港よりカントリーリスクが低い
シンガポールは、香港と比べてカントリーリスクが低いと考えられています。
・カントリーリスクとは:ある国の通貨資産を多く持っていたとして、その国の情勢が悪化して通貨の価値が下がり、せっかく持っていた資産の価値も同時に下がってしまう事
香港の場合、香港返還から20年ほど経過して中国との関係が揺らいでいます。そのような背景があることからも、シンガポールのカントリーリスクの低さが伺えます。
オフショア保険なら国内生命保険の2~3倍利益が出る
通常、日本国内の生命保険ですと、資産が増えても110~120%程度です。
これに比べてシンガポールの保険に加入すれば、例えば20年間の積立で国内生命保険の2~3倍の利益になります。
ただ1点、注意点としてシンガポールの生命保険はシンガポール居住者のみが購入(加入)できるようになっています。ですので、非居住者は投資信託(海外積立商品)しか加入できません。
つまり、保険のサービスである死亡保険金が受けられません。あくまでも、投資目的だけということになります。
※日本には、「海外の保健会社に加入する際は投資信託の積立商品に契約する」ことで正しく合法的に加入するための法律(保険業法)があります。
海外生命保険に加入する場合は、対応できる投資顧問会社がルールに沿って対応します。直接契約する相手は信託会社で、信託会社から保険契約を譲渡される事で海外の保健会社への加入が成立、という仕組みになっています。
シンガポールで海外積立投資するデメリット
移住者に優しく、非居住者には厳しい
シンガポールは、移住者の受け入れに積極的な国です。ただ、ビザを持たない非居住者に対しては厳しく、口座開設をさせてくれません。
それに対して、香港は非居住者でも旅行者ビザで簡単に口座開設が可能です。
ただ、口座開設自体は実際しなくても、クレジットカード払いを選択する事でシンガポールで海外積立投資を実現することが可能です。海外から送金する選択肢もありますが、それだと莫大な手数料が発生してしまうので、シンガポールで海外積立投資する場合にはクレジットカード払いを選択するようにしましょう。
香港より距離が遠い
日本からシンガポールへは直行便で約7時間かかります。もし途中別の国を経由する便だと10時間もかかります。
それに対して、日本から香港の場合は直行便で約4時間です。
大した差では無さそうですが、やはり簡単に移動できる日本国内とは違います。万が一のネガティブな事態が発生してすぐ現地に行く必要に迫られた時のことを考えると、近い方が良いと思います。
まとめ
シンガポールで行う海外投資には、以下の3つの特徴があります。
・日本よりも優良な金融機関がある
・非居住者には厳しいが、積立投資はできる
・カントリーリスクが低い
発展しているアジアのオフショア地域シンガポール。「香港と比較してもっと深く検討したい!」という方はこちらの記事も参考にしてみて下さい。