海外積立投資にも約定日や申込日、受渡日があります。これは国内の投資信託などと同様です。
ここまでは何となく理解されている方も多いかとは思いますが、具体的にその金額が決定するにあたって、それまでの取引の流れを完璧に理解している方は少ないのかも知れません。
今回は、売却時に関係してくる約定日と、申込日や受渡日との違いについて解説します。
海外積立投資の仕組み
まず、海外積立投資の仕組みから簡単に理解していきましょう。
海外積立投資では、積立金をファンド(投資信託)に投資をして、IFA(運用会社)が組んだポートフォリオに沿って分散投資を行います。投資先のファンドから得られた運用利益が、分配金・償還金となって我々が受け取るように出来ているのです。
ファンドを売り買いするIFA選びがとても重要になるので、良ければ下記の記事を参考にしてみて下さい。
約定日とは
さて、肝心のキーワードである「約定日」とは何なのでしょうか。
約定日とは「分配金等を受け取るための売却注文の取引が成立した日」のことを言います。
海外積立投資の場合、投資対象は海外ですので、約定日は基本的に申込日の翌日が約定日になります。
※ただし、対象によっては翌々日の可能性もありますので必ずチェックをして下さい。
基本的には営業日でカウントしていので、休業日が間に入る場合はさらにずれる事もあり得ます。
約定される時に決まる基準価額
基準価額とは「積立投資の時価を示す値段」のことです。
売却(解約)価額は基準価額から信託財産保留額や税金を差引いた価額になるため、この基準価額が高ければ高いほど良いという事になります。
そして、この基準価額が決定するのは約定日です。株式投資とは異なり、需要と供給の関係でリアルタイムで変動はせず、1日1回のみ算出されます。
注意すべきなのは、海外投資なので申込日に算出された基準価額にはならないという事です。
申込日とは
申込日とは「売却の注文をした日」のことを言います。
上記の通り、大切なのは基準価額が決定する約定日であり、申し込みをした時点ではありません。申込日から約定日までの日数にも注意しておきましょう。
※もし、申し込みをキャンセルしたい場合、取引所が設定している時間までに依頼をすることでキャンセルが可能です。
受渡日とは
受渡日とは「申込日、約定日を経て実際に売買代金を受け取る日」のことです。海外積立投資であれば、資金を引き出す日がそれに該当します。
それぞれの積立商品ごとに、約定日から受渡日までの日数の設定が異なりますので、よく確認するようにして下さい。
まとめ
海外積立投資には以下のようなメリットがあります。
・少額から投資可能
・投資のプロであるIFAが運用してくれる
・ドルコスト平均法でリスク分散ができる
ただ、以下のデメリットやリスクがあることも忘れてはいけません。
・手数料がかかる
・為替の影響を受ける
・約定日などが確定するのに時間がかかる
積立投資は長期的に行うものです。事情があって途中解約する場合でも、最後までしっかりと積み立てる場合でも、受取金について理解しておく事はとても重要です。
今回紹介した「申込日→約定日(基準価額の決定)→受渡日」の流れをしっかりと把握しておきましょう。